2019年 金融庁の金融審議会「市場ワーキンググループ」の報告書で「老後の30年間で約2000万円が不足する」と発表されました。
定年退職後は年金だけでは生活できない危険性があることを知って、将来のことをより具体的に考えるようになりました。
僕が将来に不安を感じたのは15年程前。
2007年から積立投資信託を始めました。
その頃は老後2000万円問題なんてまだ言われていません。
僕が積立投資を始めた理由、始めるまでの準備、始めてから現在まで何が起きたかを文字にしていきたいと思います。
この記事で、積立投資信託を15年続けた結果の一例がわかります。
そして、2021年1年間の収益を公開します!
積立投資を始めた理由
①健康不安
20代で大きな病気をしました。
治療にかかる期間はおよそ1年。
その1年の中で手術を3回に分けて行うことも伝えられていました。
両親と相談。
仕事を退職。
治療に専念しました。
その結果、健康を取り戻しその後は結婚をして子供3人にも恵まれました。
しかし!
さすがに手術を3回も受けていると様々な不調が出てきます。
39歳にして健康不安を抱きました。
いつまでまともに働けるかわからない。
子供3人が手を離れるまではなんとかせねば…
と考えるようになったことがきっかけです。
②サラリーマン 副業禁止
健康不安を感じるようになってから、働けるうちにできるだけお金を貯めないといけないと考えました。
サラリーマンは、一所懸命頑張ろうがもらえる給料は一緒です。
僕の仕事は副業禁止なので、何か別の収入を得ることもできません。
そこで思いついたのが資産運用です。
得られる収入が一定なら、お金に働いてもらおうと考えました。
そこから資産運用に関する勉強の開始です。
書店で資産関係の本を購入して読んだり、インターネットで情報を集めたりしました。
その結果、初心者でも手軽に始められそうな投資信託に行き着きました。
まとまった資金がなかったので毎月コツコツと貯めていく積立投資信託を始めることにしました。

積立投資信託 始めるまでの準備
①本から学ぶ 本選びの基準
とにかく投資信託に関する本を読みました。
書店にはたくさんの投資信託に関する本が並んでいます。
内容的にはどれも似たようなことが書いてありました。
たくさんの本の中から僕が選ぶ基準は2つ。
- 初版が新しいこと
- 読みやすいこと
初版が新しいこと
経済状況は、常に変化しています。
それが年単位となると変化は大きいものになります。
初版出版が新しければ新しいほど、その時の経済状況を背景に書かれているので情報が新しいと判断しました。
新しい情報を元に行動すれば、「今」の経済状況にマッチしているので失敗は少ないと考えました。
読みやすいこと
言うまでもないですね(笑)
読んでいて自分の頭に入ってきやすい言い回し、自分が理解しやすい図やページ構成で選びました。
②証券口座 特定口座をネット開設
積立投資信託をする上で大切なことは手数料などのコストをいかに少なくするかです。
ネット証券は様々な手数料が安く、パソコンとネット環境さえあれば資産運用に関する行動がいつでもできるということが魅力です。
迷うことなくネット証券口座を開設しました。
口座の種類は特定口座(源泉徴収あり)です。
証券口座は、一般口座と特定口座があり、さらに特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」があります。
特定口座(源泉徴収あり)を選択すると原則確定申告は不要となります。
自分がやりやすい方法を選択しましょう。
投資信託 銘柄 選び方はどうする?
証券口座を開設したあとは、投資信託の銘柄をどう選ぶか?です。
いちばん迷うところではないでしょうか。
投資関連の書籍やインターネット上では投資のプロたちが経験と知識を活かして銘柄選びのポイントを丁寧に解説してくれています。
情報の中には専門的すぎて理解が困難なものもあります。
時間をかけて学習すれば、より専門的な知識を活かした銘柄選びが可能でしょう。
しかし、学習するのには時間がかかります。
僕は、ある程度の知識を得た段階で銘柄を選び、積立投資信託を始めました。
今ある知識でとりあえず始めて積み立てながら慣れていこうと考えました。
投資信託の銘柄選び 2つの基準
①手数料が安いもの
積立投資信託をする上で大切なのはコストをいかに少なくするかです。
銘柄選びにも言えます。
投資信託には「販売手数料」とか「信託報酬」とかのコストがかかります。
これらのコストが安いというのが銘柄選択の基準になります。
販売手数料が無料(ノーロードといいます)というものもあります。
まずはノーロードの銘柄に絞るのも良いと思います。
是非参考にしてください。
②経済状況を知る
どの銘柄を選ぶかは、その時の経済状況によって変わります。
例えば…
海外の株式に投資するようなものであれば、海外の経済状況がどうなのか把握する必要があります。
国内の株式であれば国内の経済状況を把握する必要があります。
経済状況は、日々変化するので判断は難しいです。
どこかで戦争が突然起きるかもしれない…。
感染症が爆発的に広がる可能性も…。
こういった大きな事が起こると経済状況は一変します。
未来のことは予測不能です。
しかし、少なくとも自分が投資信託を始めようとしている時の世界や国内がどんな状況なのか知っておきましょう。
そして自分で判断して投資していくことが重要です。
投資信託はリスクがあります。
投資するにはお金が必要です。
自分が働いて稼いだお金だからこそ慎重に使いましょう。
積立投資信託のリスク
積立投資信託 開始後2度のピンチ
①リーマンショック(2008年)
積立投資信託を始めたのが2007年。
毎月一定の金額をコツコツと積み立ててきました。
積立金額がある程度になった頃、投資信託の評価額が積立金額よりプラスになった時は嬉しかったですね。
銀行に預けていても、利息なんてほとんど無いに等しい。
でもプラスになってるんだからスゴイ!て思いました。
ところが!
2008年リーマンショックが起きました。
世界同時株安。
日本企業の株価を表す日経平均株価がどんどん下がりました。
僕が積立投資信託を始めた頃の日経平均株価は12,000円くらい。
リーマンショックの時はあっという間に8,000円台まで下落しました。
当然、僕たちが積み立ててきた投資信託の評価額もどんどん下がり…
一番下がった時はマイナス30万円
これはどういうことかというと、せっかく積み立てた合計金額が目減りしてゼロに近づいてるということです。
妻もこれには敏感に反応。

ねえ。積み立てているのにお金が減っていくってどういうこと?もうやめようよ・・・。
当然の反応です。
これが、投資信託のリスクです。
積み立てたお金が減ってしまう元本割れです。
正直、かなり凹みました(悲)
僕が読んだ本の中に「積立投資信託は、長期継続で効果を発揮する」とありました。
それに、これはあくまで今の評価額だから回復する可能性もあると前向きに考えました。
投資信託を始めて1年くらいでやめてしまうのは判断が早すぎると思ったのです。

投資信託は長期で評価するものだからもう少し様子見させて。5年、10年で評価さてもらえないかな?

そうなんだね。うん!分かった!もう少し頑張ってみようか。
妻の寛大さが本当にありがたいと思いました。
株安ということは、積立金額が同じでも購入できる口数が多くなります。
口数が多く買える状況は、逆にチャンスなのでは?と考えました。
日経平均株価が8000円に落ち込んだ時も、迷うことなく積立を続けました。
その結果、たくさんの口数を保有することができました。
2021年8月の日経平均株価は27500円くらい。
リーマンショック時と比べて3倍以上になっています。
つまり、日本企業だけ見ても株価は全体的に上がり、企業が成長して経済が回っていることがわかります。
経済の回復に合わせて、我が家の積立投資信託評価も回復しました。
②コロナショック(2020年)
流行し始めの頃は、感染防止のため休業する企業が多くなり結果として経済が冷え込みました。
今ではコロナ禍でも感染対策をしながら営業するようになり、経済も一時期よりは回復したと言えます。
企業努力はスゴイ!。
ただ、業種によっては休業や営業時間短縮の要請を受けて活動できない企業もあります。
そういう人たちの協力もあって、感染拡大が抑えられながら経済状況が少しずつ回復していることを忘れてはいけません。
我が家の積立投資信託2回目のピンチ。
コロナショックの影響も受けました。
2年前くらいの資産状況に戻された印象でした。
リーマンショックの時は、積立額がまだほとんどない状況でした。
なので不況の影響をモロに受けました。
2020年には積立額も貯まって基盤ができていたため耐えることができました。
経済の回復に合わせて、我が家の積立投資信託評価も回復しました。

積立投資信託シミュレーションは本当か?
インターネット上では投資信託の積立シミュレーションが公開されています。
そのうちのひとつ SBI証券の投資信託積立シミュレーションをしてみた結果が図の通り。

毎月3万円ずつ年利 3%で20年間積み立てた場合の結果です。
積立元本に対して、純粋に増えた額が約260万円。
20年で260万円増えたのだから1年で13万円ずつ増えたことになります。
普通預金をしていて年利で13万円ももらえるでしょうか?
投資信託の威力はスゴイ!
でも…
これって本当?
本当です!
我が家の条件を入力したところ、現状とほぼ同じ結果を示しました。
投資信託 利益どれくらい?
自分なりに投資信託を学習し15年間コツコツと積み立てた結果、利益は一体どのくらいになるのでしょうか?
気になりますよね?
先にも述べた通り、この15年間で2度のピンチを経験した状況で15年目の評価を一部公開します。
積立投資信託 15年目の評価
我が家の積立投資信託15年目の資産評価としては…
単純に銀行貯金で積み立てるよりも良い結果を出しています。
具体的な総資産は公開できませんが…
(ごめんなさい)
何かしらの具体的な数字がないと積立投資信託の効果はわかりませんよね。
2021年 1年間の結果です。
積立金額はずっと同じ。
積立金額以外の評価利益はプラス240万円。
いつもと同じように積み立てているだけで積立額のほかに1年間で240万円増えたということ。
1ヶ月あたり20万円ずつ貯金したのと同じ効果。
積立投資信託を15年続けるとこんなふうになります。
もちろん、運用する投資信託の種類や、積立金額などによって違いがあります。
しかも、あくまで現時点の評価です。
今後、経済状況が急変するようなことが起こればどうなるかわかりません。
将来何が起こるか誰も予測はできない。
そのときそのときで評価をしていくことが大切です。
というわけで現時点で我が家の資産評価は◎(二重丸)と言えます。
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まとめ
資産づくりのため、積立投資信託を始めるまでの経緯やその後の状況を文字にしました。
積立投資信託は長期継続で効果が発揮されます。
15年続けているので実感があります。
定年退職後、年金だけでは生活できないリスクがさまざまなメディアで報じられています。
老後に限らず、安定した資金を確保することは健やかに生きていくために必要な要素と言われています。
遅いということはありません。
興味関心を持った時がはじめ時だと思っています。
きちんと準備をして、少しでも早い時期に開始して長期継続すれば結果は現れます。
時間を味方につけましょう。
積立投資信託を実際にやってみて大事だと思うことは以下の通りです。
- ある程度の事前学習は惜しまずやる。
- 経済的に可能な範囲で行う。無理はしない。
- 家族合意で行う。
- 時間を味方につける。
最後まで読んでいただきありがとうございました。