タイトル通り、娘は小さな頃からの夢を叶えて『漫画家デビュー』を果たしました。
もし、自分の子供が「漫画家になりたい」って夢を語ったらどのように答えますか?
十数年前…。
漫画家を目指していた娘の進路について、本人と話し合ってひとつの選択をしました。
その選択で親としての判断は正しかったのか?
むしろ誤っていたのではないか?
と今も考えます。
その経験から、いま子育て真っ最中の人に「子どもの夢は大切に育んでほしい」という思いを伝えたくて記事にしました。
この記事は僕の【子育て経験談】です。
娘が夢を叶えるまで
娘が小さな頃からの夢だった漫画家デビュー。
そこに至るまでの経緯です。
進路相談
娘が高校3年生になり将来の進路を決める時期となりました。
高校生活の様子
娘の希望は「絵の方に進みたい」と。
もともとイラストを描くのが好きな娘。
地元のイラストコンクールに応募して入賞した経験もありました。
高校の時は「漫研」の部長も務めるなど、漫画・イラスト三昧の高校生活を送っていました。
親としての判断
娘が「漫画やイラストを描くことが好き」なのは十分わかっていました。
しかし…
漫画・イラストで生活していけるのだろうか?
漫画・イラストで収入を得られる人は極一部だろう?
という心配が浮かびました。
僕ら親の仕事は2人とも看護師。
収入としては安定している職業です。
子どもにも安定した人生を送ってほしい。
そう願っていました。
同じように考える親は多いと思います。
そこで、漫画・イラストに限定せず「絵」というジャンルで進路を考え美大受験を奨めました。
親の言う通り受験はしたものの不合格。
子どもと相談し「漫画・イラストは趣味でやる」と決めて就職を優先に考えビジネス系の専門学校に進み就職しました。
親の後悔
就職はしたものの娘に変化が現れました。
夢を失った娘
娘は毎日仕事に出勤していました。
フレッシュマンらしく、慣れない仕事もマスターできるように頑張っていたことも知っています。
でも…
普段の娘とは明らかに違う。
口数が少ない
笑顔が少ない
僕らが知っている娘とは様子が違いました。
このままで良いのか?良いわけがない!
僕ら親はそう考えるようになりました。
親の決断
娘の将来に望んでいたことは「安定した人生を送ってほしい」でした。
仕事に就いて一定の給料をもらい経済的には安定したと言えます。
しかし、今の状況は娘らしくない。
親として望んでいたことは「娘らしくイキイキとした人生」のはずだと気づきました。
多少、経済的に不安定だったとしても本人がイキイキしていることが重要。
このまま後悔を残したまま人生を送ることは娘にとって不幸でしかない!
娘に改めて、本当はどうしたいのか聞くと「漫画は捨てられなかった」と涙を流しながら答えました。
その瞬間、あの時の親としての判断を後悔しました。
同時に、娘のやりたいように夢を追う活動を応援することにしました!
条件付きの活動
娘の夢を追う活動を応援することに決めましたが、現実的に考えることも必要です。
漫画・イラスト活動をするにあたって条件をつけました。
その条件とは次の通り。
- 家には「生活費」を入れる
- 25歳までに結果を出す
正規職員として仕事に就いていては絵を描く時間がありません。
娘は仕事を退職しアルバイトで収入を得ながら創作活動を開始しました。
この活動を始めた時は、娘が21歳になる年。
約5年間で何らかの結果を出すため我武者羅に頑張っていました。
頑張るというより「水をえた魚」という表現がピッタリ!
娘はイキイキと絵を描き続けました(喜)
夢を叶えた!漫画家デビュー!
娘が23歳になる年。
「その時」がやって来ました!
SNSを使った漫画・イラストの活動が、ある出版社の目にとまって「読み切り」漫画掲載のお誘いが来たのです!
始めは信じられず詐欺なのでは?と疑って親子3人でお誘いメールを確認しました(笑)
メール内容はキチンとしたものであり(当たり前)、連絡をとってみたところ間違いではありませんでした。
その日から、編集部の担当さんとメールでやり取りしながら読み切り漫画を作成。
予定通り掲載されました。
掲載後の評判が良かったためそのまま「連載」へ進展!
ついに娘は夢を叶えて漫画家デビューを果たしました!
後悔から学ぶ子育て
娘は僕らの最初の子供でした。
初めの子供だから、子どもの成長過程で体験すること全てが親として初めての体験になります。
親は子供に苦労させたくないという思いから、ヘタをすると子供が望まない人生を歩ませようとする可能性が出てきます。
僕らがそうでした(悲)
子どもの変化に気づき、修正することができたのは幸運だったと思います。
初めての子育ては失敗と後悔の連続です(関連記事:子育ては後悔ばかり?)
自分の経験から、子育てに大切なことは失敗に気づいて後悔を残さないように修正しながら関わることだと思っています。
娘は本人の努力で夢を叶えました。
連載は既に終了し、単行本2巻を出版しました。
現在はイラストレーターとして活動中。
フリーランス活動から会社化への移行を計画中です。
娘の下には弟が二人います。
娘の進路決定の経験を活かし、弟たちには本人の希望通りの進路を応援しました。
その結果、弟たちもイキイキとした人生を送っています(喜)
子どもの夢を育もう
子どもの夢は出来るだけ叶えてあげたい。
子どもの夢の育み方で僕の経験から大切だと思うことを挙げます。
どんな夢も否定しない
子供が突飛な夢を語っても否定しないことが大事。
子供が小さいときは「ヒーローになりたい」とか「お姫様になりたい」とか、とんでもない夢を語ることがあります。
子どもは成長していく中で、将来の夢を徐々に現実的に考えるようになります。
突飛な夢でも否定せず、子どもの成長と夢の変化を楽しみましょう。
時間とお金は可能な範囲で
もし子供が「サッカー選手になる」といったらサッカーを習わせるでしょう。
「ダンサーになる」と言ったらダンス教室に通わせる。
親ならそうします。
でも、お金と時間は無限にはありません。
子ども夢のために親の生活が破綻しては本末転倒です。
子どもの夢を実現するため、習い事は大事ですが可能な範囲でお金と時間を使いましょう。
現実的に具体的に思考する
叶えるには困難と思える夢でも現実的に具体的に考えることが夢の実現には必要です。
夢を抱いた子ども本人に具体的に考えてもらいましょう。
例えば…
子:サッカー選手になりたい!
親:いいねー!頑張れ!まず何を頑張る?
子:いっぱい練習する!
親:そうだね。いっぱい練習しないとだね。どこで?
子:サッカークラブに入る!
親:いいね。サッカー教えてもらえるからね。でも練習は朝早いよ。早起きしないとだね。
子:早起き頑張る!
というように、今頑張ることを現実的に具体的に本人に考えてもらうことが大事です。
本人に考えてもらうことで何を頑張るのかが明確になるし継続につながりやすくなります。
本気度を見極める
これは中学生とか高校生とか現実的に物事が考えられる年齢になったときに必要です。
どの程度、本気なのか?
中途半端な気持ちで言っていないか?
を見極めましょう。
将来の夢が実現困難な夢であるほど本気度は必要です。
本人の本気度(覚悟)を親の目で見極めましょう。
まとめ
子どもの夢を素直に応援できなかったことを今でも後悔しています。
娘は「漫画から離れた時期があったからこそ今があるかもしれない」と言ってくれます。
親が「子どものため」と判断したことが本当に子どものためになっているのかはわかりません。
だからこそ、親子でコミュニケーションをとる必要がある。
親の考え、子どもの考えを共有しながら将来を決めていくことが大切ですね。
子どもの人生は子どものもの
そう分かっていても余計な心配をしてしまうのが親ってもんですよね。
最後まで読んでくださりありがとうございました。