「投資信託は儲からない」って言葉を時々みたり聞いたりすることがあります。
投資信託って本当に儲からないんでしょうか?
結論から言います。
投資信託は積立と長期運用で利益が出ます!
実際、僕は投資信託で利益を得ています。
では、なぜ「投資信託は儲からない」と言われるのか?
その理由を考えてみました。
さらに、実際に僕がやっている投資信託運用のポイントを解説します。
「投資信託 は儲からない」 言葉の意味
まずは「投資信託は儲からない」という言葉の意味を探ってみたいと思います。
儲かるとは、利益が出るとか得をするということです。
辞書の意味には含まれていませんが、僕はこの儲かるの言葉に短期間で多くの利益を得るという意味が込められているように考えています。
例えば…
①「昨日、パチンコで10万円分儲かった!」
と、聞くけど
②「20年続けた定額貯金に利息がついて儲かった」
とはあまり聞きません。
①の文章のポイントは次の通り。
- 昨日 → 1日で → 短期間
- 10万円分 → 多くの利益
②の文章のポイントは次の通り。
- 20年続けた → 長期間
- 利息 → 少ない利益
普段使っている儲かるという言葉。
短期間で多くの利益を得たときに使っているようです。
儲かるという言葉には、短期間で多くの利益を得るという意味があるようです。
このことから、利益が出るまでに時間がかかるもの、爆発的な利益が得られないものは儲からないという評価になっているのではないでしょうか。
投資信託 儲からない 理由
投資信託は儲からないと言われる理由は次の3つ。
投資信託を正しく理解できていない
投資信託とは なんなのか?
まずは、キチンと理解しましょう。(関連記事: 投資信託のキホンを解説!資産形成の選択肢を増やす。)
投資信託にもメリットとデメリットがあります。
投資信託の特徴を理解することでデメリットを最小限におさえることができます。
投資信託は、爆発的な利益は望めませんがコツコツと少額を積み立てて長期間の運用で利益が得られる特徴があります。
短期間で利益を得る性質のものではないことを理解しましょう。
資産運用の「目的」が明確ではない
資産を増やしたいと考えた時、目的は明確だったでしょうか?
目的が明確であれば、その目的達成のために適切な方法を選択できます。
資産運用は、自分の目的に合わせてその方法を検討しましょう。
一時的にまとまった金額が必要なのか?
長期にわたって少しずつ使う資金が必要なのか?
資産運用の目的によって適切な金融商品は異なります。
ただなんとなくという理由で投資信託を始めて、それが目的達成に合っていなければ
投資信託は儲からない!
という評価になりかねません。
資産運用の「目標」が明確ではない
いつまでにどのくらいの資産が必要か?
目的と同じように目標も明確でなければ資産運用のための金融商品を選択することは困難です。
なんのために、いつまでに、どのくらいの金額を貯めるのか。
目的と目標は常に同時に明確にしておく必要があります。
短期間でまとまった金額が必要なのに、長期運用で真価を発揮する投資信託を選んでしまった場合、投資信託は儲からないという評価になってしまいます。
投資信託 積立の威力
僕は投資信託の積立を始めて16年目(2023年時点)になります。
現在も継続中。
僕が投資信託の積立を始めた目的は、将来の資産づくり。
積立にまわせる資金にも限界があったので、毎月コツコツと積立投資信託で資産形成をしてきました。
目的が将来の資産作りということから、期間としては十分あったので投資信託は僕にピッタリな金融商品でした。
さらに一攫千金のような爆発的な利益は始めから期待していませんでした。
普通預金より少し利息が良ければ良いという感覚で投資信託を続けてきました。
2021年時点で普通預金の年利は1%未満です。
投資信託で毎月積み立てた場合、年利はそれ以上が期待できます。
インターネット上で投資信託の積立シミュレーションが公開されています。
そのうちのひとつ SBI証券の投資信託積立シミュレーションをしてみた結果が図の通り。
毎月3万円ずつ年利 3%で20年間積み立てた場合の結果です。
積立元本に対して、純粋に増えた額が約260万円。
20年で260万円増えたのだから1年で13万円ずつ増えたことになります。
普通預金をしていて年利で13万円ももらえるでしょうか?
投資信託の威力はスゴイ!
せっかく積立ててお金を貯めるならリターンも大きいほうが嬉しいですよね。
でもいまどき年利 3%なんてあり得ないでしょ?
あり得ます!
実際に僕は今のところそれ以上の年利で運用できています。
投資信託 利益の出し方 5つのポイント
僕が15年間、実施してきた積立投資信託運用のポイントを5つ紹介します。
これから説明するポイントは僕が実践してきたものです。
投資信託の利益を保障するものではありません。
僕はこのやり方で今のところ年利 3%以上で資産運用ができています。
長期運用 時間を味方につける
投資信託で資産形成をするなら、積立で長期運用が基本です。
投資信託は、毎月ムリのない金額でコツコツと積み立てができるところがメリットです。
このメリットを活かしましょう。
目的が遠い未来のものであれば、十分に時間をかけてじっくりと資産形成ができます。
長期運用では、利息が利息を生む複利効果の恩恵を受けやすくなります
結果を急がず、5年、10年、15年…というように長い期間で評価をしていきましょう。
ファンドの特徴を知る
投資信託にはさまざまなタイプの商品があります。
投資信託商品のことをファンドと言います。
日本で購入できるファンドはかなりの数があり、ファンドそれぞれには特徴があります。
その中から、自分のお気に入りのファンドを見つけましょう。
ファンドの特徴は目論見書で確認できます。
必ず目論見書で確認して、自分が納得できたファンドを購入しましょう。
自分が選んだファンドであれば、多くの利益が出た時は、
「自分の目は間違ってなかった!」と喜びは倍増します。
反対に、万が一元本割れを生じた場合は、
「自分が選んだのだから仕方がない。次のことを考えよう」と諦めもつきます。
僕はこんな風に考えて、自己責任で投資信託を運用してきました。
たくさんのファンドから優良ファンドと呼ばれるものを選択することは非常に困難です。
投資の専門家たちのノウハウを書籍やネットの情報から得て、ファンド選びの参考にすることも大切です。
分散投資
ひとつのファンドだけの運用では、そのファンドに予期せぬ不具合が起きたとき資産運用はそこで終わってしまいます。
仮に、Aという単一のファンドだけ購入し続けたとします。
Aファンドになんらかのリスクが発生した時、せっかく貯めた資産がゼロになってしまう可能性が高まります。
しかし、特徴が異なるBファンドとCファンドも混ぜて購入していれば、AファンドがダメになってもBファンド、Cファンドが残るので、大事な資産がゼロになってしまうことを防ぐことができます。
これが分散投資です。
生卵をひとつのカゴで保管するより、小分けにして複数のカゴで保管したほうが安全という考え方です。
タイプの異なるファンドを複数保有して、リスク分散をすることは資産運用の基本と言えます。
手数料をおさえる
投資信託を購入・保有するだけでもさまざまな手数料がかかります。
手数料をできるだけおさえることも投資信託で利益を得るために大事なことです。
手数料の単価は少額ですが、長期運用においては無視はできません。
リバランスを行う
投資信託関連の本で「ほったらかしで増やす」というものをたまに見かけます。
確かに、決めたファンドを毎月一定額購入していればある程度は資産は増えていくと思います。
しかし、ほったらかしよりも少し手をかけてあげることで投資信託の本領が発揮できます。
それが投資信託のリバランスです。
例えば、リスク分散のため特徴の異なるA、B、Cファンドを積み立てるとします。
積み立て購入の際、Aファンド、Bファンド、Cファンドの購入割合を決める必要があります。
仮に、Aファンド4割、Bファンド3割、Cファンド3割と設定したとします。
長期に積み立てていくと、成績の良いファンドと成績の思わしくないファンドが出てきます。
結果、ファンドの資産比率が崩れてきます。
この比率を戻して当初の比率を維持する作業をリバランスといいます。
具体的には、成績の良いファンドは売り(もしくは購入割合を減らす)、成績の思わしくないファンドを買う(もしくは購入割合を増やす)という方法です。
ここで多くの人が抱く疑問。
どんなファンドを何割ずつ組み合わせるのがいいの?
この疑問に関しては、投資のプロ達が知識と経験を生かして著書やネット上で解説しています。
それを参考にしながら、自分だけの購入比率を完成させましょう。
自分の大事な資産。
自分が納得する形で運用することが最も重要です。
投資信託は少し手をかけながらじっくりと育てましょう。
畑で野菜を育てるとき、ほったらかしよりも少し手をかけた方が美味しい野菜が収穫できるのと同じ考え方です。
リバランスは定期的に行いましょう。
投資信託を始める前に
投資信託は儲からないと誤解している原因や、投資信託を始めたあとの運用ポイントを述べてきました。
何度も言います。
投資信託は短期間で爆発的な利益が得られるものではありません。
利益を得るためにはとても時間がかかります。
『投資信託の威力』の項目で提示した、投資信託積み立てシミュレーションを見て皆さんはどう感じましたか?
「20年頑張って積み立てれば約260万円も増える」と感じたか
「20年頑張ってもたった260万円しか増えない」と感じたか
どちらでしょう?
この感じ方の違いで、投資信託を選ぶか選ばないかが決まると思います。
投資信託は元本保証がありません
元本割れすることもあり得ることを理解しておきましょう。
元本割れのリスクがあるからこそ、投資信託の特徴を理解して運用をすれば可能性として年利 3%以上、いやいや 5%以上もあり得ます。
投資信託はそんな可能性を秘めています。
投資信託で効率よく利益を得るために、時間を惜しまず事前に資産運用について学んでおきましょう。
まとめ
今回の記事をまとめると次のようになります。
- 投資信託は積立と長期運用で真価を発揮するもの。短期間で大きな利益は得られない。
- 投資信託で利益を得るためには、ファンド選び、分散投資、手数料節約、リバランスが重要。
- 投資信託は自分の目的・目標に合っているか? 適切な金融商品を選んで資産運用をしよう。
投資信託の特徴を理解して運用すれば投資信託は利益が出ます!
最後まで読んでいただきありがとうございました。